防災について

防災の基本情報

  • 防災の重要性と南海トラフ地震への備え

    防災とは、地震や台風、豪雨などの自然災害、あるいは火災などの人為的な災害による被害を未然に防ぎ、または被害を最小限に抑えるための取り組みのことです。災害はいつ、誰にでも起こり得るものであり、特別な訓練や設備がなくても、日頃の意識と準備によって被害を大幅に減らすことができます。

    特に、日本においては南海トラフ地震が発生する可能性が高いとされ、今後30年以内に70~80%の確率で巨大地震が起こると予測されています。南海トラフ地震はマグニチュード8~9クラスと想定されており、広範囲での強い揺れ、津波、そしてインフラの長期的な停止など、多大な被害を引き起こす危険があります。津波は地震発生後わずか数分で沿岸に到達する可能性があり、迅速な避難行動が求められます。

    「備えあれば憂いなし」という言葉の通り、日頃からの防災意識を高めることは、自分や家族、そして地域社会の命や財産を守るための第一歩です。以下のような取り組みを行い、南海トラフ地震をはじめとする災害に備えましょう。

  • 事前準備

    災害に備えるためには、普段からの準備が欠かせません。以下のような対策を講じることで、いざという時に迅速かつ安全に行動できます。

    ①非常用持ち出し袋の準備
    食料、水、懐中電灯、携帯充電器、現金などを常備しましょう。
    家族全員が必要なものをそろえておくことが重要です。
    ②避難経路と避難場所の確認
    自宅や職場の近くにある避難所を調べ、実際に行ってみることで
    、緊急時に迷わず避難できます。
    ③住まいの安全対策
    家具の固定やガラス飛散防止フィルムの設置などで、家の中の被害を減らすことができます。
  • 災害発生時の対応

    災害が発生した際には、冷静で迅速な対応が求められます。

    〇命を守る行動を最優先に
    地震の際は机の下に隠れる、火災が発生した場合は速やかに避難するなど、その場の状況に応じた行動をとることが重要です。
    〇正確な情報の収集
    テレビやラジオ、防災アプリなどを活用して、最新の災害情報を確認しましょう。
    〇周囲との協力
    家族や近隣住民と協力し合い、安全を確保します。
  • 災害後の復旧

    災害が発生した際には、冷静で迅速な対応が求められます。

    〇安否確認と救助要請
    家族や知人の無事を確認し、必要にお応じて自治体や救助機関に連絡します。
    〇避難生活の準備
    避難所での生活に必要な物資を確保し、自治体からの支援を受けましょう。
    〇地域との連携
    地域コミュニティと連携し、復旧作業を進めます。

南海トラフ地震の恐ろしさ

  • 南海トラフとは

    南海トラフは、日本列島の南部、太平洋側の海底に位置する地形で、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込む場所です。主に静岡県沖から九州の沖にかけて延びる海溝型の地形です。

  • 地震のリスク

    南海トラフは、過去に繰り返し大規模な地震を引き起こしており、「南海トラフ巨大地震」が発生する可能性が指摘されています。この地域は、駿河湾、東南海、南海という3つの地震域に分けられ、それぞれで連動して地震が発生する可能性があります。

    想定される規模:マグニチュード8~9クラス
    被害想定:広範囲で強い揺れや津波、長期的なライフラインの途絶
    発生確率:政府の地震調査委員会によると、今後30年以内に70%~80%の確率で発生するとされています。

    〇大規模な津波の発生
    太平洋沿岸地域では、最大30メートルを超える津波が想定されています。迅速な避難が命を守る鍵となります。
    〇広範囲での揺れと被害
    東海地方から九州にかけて、広範囲で強い揺れが予測され、建物やインフラへの被害が懸念されています。
    〇長期的な生活への影響
    地震後の復旧には時間がかかることが予測されるため、長時間にわたる自立した生活を支える備えが必要です。

そろえておきたい防災グッズ

防災グッズは、準備するだけでなく、定期的に見直すことが重要です。保存期限が切れた食品や電池は、適切なタイミングで交換し、常に使える状態を保ちましょう。また、非常時にはすぐに持ち出せるよう、必要最低限のものをリュックにまとめておくと便利です。さらに、防災グッズの場所や使い方について、家族全員で共有しておくことで、いざというときに迅速かつ安心して対応することができます。日頃から備えを整え、定期的な点検を心がけましょう。

基本的な防災グッズ
食料・飲料水
  • 1人あたり最低2週間分の飲料水(1日3リットルが目安)
  • 保存性の高い食品(缶詰、レトルト食品、乾パン、フリーズ食品、栄養補助食品など)
食料・飲料水
携帯できる道具
  • 懐中電灯(予備の電池や充電式バッテリーも)
  • 携帯ラジオ(情報収集のため)
  • モバイルバッテリー(スマホ用)
  • 多機能ナイフ
携帯できる道具
医療・衛生用品
  • 常備薬や処方箋(2週間~1か月分)
  • 消毒液・絆創膏・包帯などの救急セット
  • 生理用品
  • ウェットティッシュ、アルコール除菌シート
  • トイレットペーパー・簡易トイレ
医療・衛生用品
衣類・防寒具
  • 防寒用ブランケットやアルミシート
  • 着替え(下着含む)、雨具(ポンチョや防水ジャケット)
  • 軍手やゴム手袋
衣類・防寒具
現金・貴重品
  • 小銭や少額紙幣(停電時にカードが使えない場合に備える)
  • 身分証明書のコピーや保険証の控え
現金・貴重品
住環境用アイテム
  • ガスボンベ式コンロとボンベ
  • マッチやライター
  • 携帯用浄水器や給水袋
  • プラスチックシート(簡易テントや雨よけに)
住環境用アイテム
その他
  • 非常用持ち出し袋(リュック型で両手が自由になるものがおすすめ)
  • 筆記用具とメモ帳
  • ホイッスル(助けを呼ぶため)
その他
家族構成や状況に応じて必要なもの
乳幼児がいる場合
  • 粉ミルク
  • 離乳食
  • おむつ
  • 哺乳瓶
乳幼児がいる場合
高齢者がいる場合
  • 介護用品
  • 補聴器用電池
  • 健康管理用品
高齢者がいる場合
ペットがいる場合
  • ペットフード
  • トイレ用品
  • 予備のリードや首輪
ペットがいる場合